私の青春の少女雑誌『少女の友』

創刊100周年記念号『少女の友』
(明治・大正・昭和ベストセレクション)

話題沸騰!“まぼろしの少女雑誌”が、1号だけ復活

ある朝、上記の新聞の広告を読み,わが身を疑った。ほんとうだろうか?
しばらく考えているうちに、過ぎ去った懐かしくも甘酸っぱい日々がいっぺんに蘇ってきた。
そして『少女の友』のこと。それからしばらくして出版社の実業之日本社に注文の電話をする。

それは私が中学生のときのことで。風邪で学校を休んでいるとき、母が『少女の友』を買ってきてくれた。
始めて見る少女雑誌だった。子供のころから本が大好きだった私は、どんなに嬉しかったか・・・
そして表紙の『少女の友』の字が、他の少女雑誌にはない、まだ中学生にはなじみのない行書体で書いてあったこと
内容も他の少女雑誌に物足りなさを感じていた時であったので、『少女の友』を読んだとき大満足した。

 

花、少女の友2009.4.4 032 桜と花2009.4.5 002

 

 『少女の友』は1908(明治41)年の創刊から1955(昭和30)年の休刊まで、48年間にわたって読み継がれた。

 『少女の友』は48年間という少女雑誌として最長の歴史を誇りながら、その全体像について語られる機会は、これ

 までほとんどありませんでした。(実業之日本社 編集部より)

 

実はこのブログを作るに当たり、出版元の実業之日本社に問い合わせて、人物等の写真の掲載や絵のことなど伺う。人物等は著作権法に触れるのでご遠慮願いたい。叉絵は、暗黙の了解みたいなもので、あまり沢山でなければよいでしょうとの返事を頂く。

今、手元にある『少女の友 』創刊100周年記念号は、全374ページで創刊から休刊までの48年間が凝縮されたものである。どのページを開いても懐かしく、真摯な内容で、この『少女の友』の愛読者の方たちが、どんなにいとおしんで愛読されていたかが伺える。

『少女の友』の魅力は,中原淳一氏に追うところが大きい。昭和10年1月号より表紙絵を書かれる。しかし昭和15年6月号を最後に淳一氏の絵の少女たちは、すべて誌より消え去ってしまう。優美でモダンな作風をよしとしない軍部の圧力で降板を余儀なくされたのです。

付録コレクション

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『少女の友』は、子どもだましの紛い物を数多く作るよりは、たとえ点数は少なくとも本物志向で勝負しようと。
『少女の友』の付録を見た出版関係者は「こんなものは今では作れない」と一様に驚くそうです。
時間をかけた丹念な企画と、手作業も伴う丁寧な製作。現代人をも魅了する『少女の友』の付録は、
作り手たちの熱意の結晶です。

乙女の祈りと友情が世界をつなぐ ランド・ゲーム

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10カ国の国旗、国花、優れた婦人、少女、各国の言葉(友情)の5種類50枚に
ピエロを加えた51枚のカードからなります。ゲームとして数種類の遊び方ができるほか、
友情占いもできます。(昭和15年1月号)

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                        フラワーゲーム                                                                    啄木かるた
               48枚の花の札と12枚の蝶の札から                 石川啄木の歌をカルタに仕立てたもの。
              なる花占いカード。(ご託宣)を綴った                文学少女の多い『少女の友』読者には啄木ファン
              リーフレットを参照し、自分の性格、将来               も多く、待望の企画だったようです。しかも淳一
         待ち人などを占います。絵合わせゲームとし           とのコラボレーションですから大反響を呼びました。
         て遊ぶこともできます。(昭和13年1月号)                 (昭和14年1月号)

 

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彦根屏風たとう
近世初期風俗の傑作である、国宝・彦根屏風をたとう
(千代紙を挟むもの)にアレンジした作品。
全体の意匠には、この時代の衣服の模様である染と刺繍が使われています。
本誌では屏風の来歴や狩野派についても丁寧に解説。
時代考証に裏打ちされた村上三千穂の意欲作です。
(20,9×13,9cm、昭和11年1月号)

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松本かつぢ画「戦いの前
初出:昭和10年5月号

 

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         蕗谷虹児「ささやき」(昭和12年1月号口絵)      蕗谷虹児画「君子蘭」 初出:昭和11年3月
     「着物の柄やこものなど、ディテ-ルまで素晴らしい」

 

 

投稿者: ナナ

私の青春の少女雑誌『少女の友』」への4件のコメント

  1. こんばんは~こういう雑誌があったのですね。まったく知りませんでした。少女時代の宝物だったのでしょうね^^復刻されたのを見たいです。

  2. abendさんおはようございます。このブログを今は亡き母に見てもらいたいですね。少女の友で、都会の空気を吸うことができました。少女の友で育った文学者たちもたくさんおられます。

  3. 私の子供の頃は 「少年倶楽部」でしたね・・・確か 講談社・・・違ったかな?この 「少女の友」 明治41年創刊  で 今年が創刊100年そうして 大戦後10年ほどで休刊!!休刊はどのような理由だったのだろう?少女の夢を追い続けて欲しかったですね

  4. とんびさん こんばんは少年の頃に「少年倶楽部」をお読みになられたとの事。休刊の理由がどのページをめくっても “突然” とだけで分かりません。申し訳ありません。私は「少女の友」にめぐり合えた事を、今でも幸せに思います。

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